参った! ~ マイウェイ [音楽いろいろ]
今回の演奏会で一番の出来事は「マイウェイ」です。
マイウェイはフランクシナトラで大ヒットしました。
演奏会のために出発する一週間前に、
「レストランの社長があるお客にマイウェイを歌わせたいとのこと。」とバンドマスターから連絡がありました。
我がバンドではその譜面はありません。
普通、歌い手が歌を歌いたい場合バンドに譜面を差し出します。
たとえバンドが譜面を持っていてもその譜面が歌手とキーが合うかどうかわからないし前奏,間奏など違うと歌えませんから。
譜面がなければドラムだけでも鳴らしてくれないか・・・
ドラムだけ、とはとても失礼な提言です。
譜面は歌手が用意するのが常識です。
我がバンドをナメた言い方です。
社長だから仕方なく受けたけれど・・・・
私は言いました。
「そんな非礼な歌手、みんなの前で大恥をかかせてやろう。 今から譜面を作るよ! 俺の意地!」
とバンドマスターに連絡しました。
出発の一週間前。
もう徹夜でユーチューブから耳コピです。
キーなど聞く必要も無い・・・
譜面さえあれば歌える人なのだから・・・・
マイウェイといえばフランクシナトラ。
キーは「D」
一般的でした。
日本では布施明が一番有名でキーは「Eb」
これはもうテノールに近いです。
テノール歌手は「F」で歌います。
バリトンなら「C」
エルビスプレスリー。
結局一般的なフランクシナトラで耳コピしました。
キーボード、ベース、フルート、ドラム。
コピーをファックス。
出発に間に合いました。
でもそれで体調を崩しました。
もう歳ですね。
そして本番。
二時間前に歌手が現れました。
そう、リハーサル。
その歌手、ちゃんと社長に伝えていたのですね。
自分は「バリトン」だと。
私には伝わらなかった・・・・
その歌手、文句を言わず歌い始めました。
うまい!
只者ではありません。声が違います。 参った!
キーが合わないからサビの高音が出ないのは当然。
その歌手、無理にその音を出さずその音を飛ばして最後まで文句を言わず歌いました。
「声が出ず、すいません・・・」
その素直な態度に見直しました。
非礼は社長でしたね。
私はなんとか成功させてあげたい!
そう思いました。
それまでは「大恥じをかかせてやる」と思っていたけれど。
キーボードに、
「二度下げて「C」でやろう。」
ベースにもコードは「C」と言いました。
プレスリー
我がバンドも大したものです。
譜面は「D」なのに演奏は「C」でやる・・・・
これも昔取った杵柄でしょう。
その歌手、
見事に歌いきりました。
本番では聴衆に感動を与えました。
今回の演奏会は演奏もすばらしかったけれどそんな感動もありました。
徹夜の苦労も吹っ飛びました。
一生の思い出です。
演奏会成功おめでとうございます(o^-^o)
なんか感動しちゃいました。
歌が入るときは、キーの確認は大切ですよね。
以前、ボーカルの都合で本番直前に
2回もキーの変更を受けたことがありました。
キーボードの私は泣きそうでした(>_<)
HOLDONさんのご出発前の慌ただしい中でのアレンジ力や
即座にキーを変えての演奏もこなされる
バンドの皆さんも流石ですね~(*´-`)
恥をかかせてやろう!
から、成功させてあげたいと思われた
HOLDONさんの心の動きからは
とても人間味を感じました。
大成功!(*^▽^)/★*☆♪イエーイ♪♪ですね。
by とわとわ (2015-12-16 12:51)
>とわとわさん、
こんばんは~
どうもありがとうございます。
やはりとわとわさんもそんな経験がおありでしたか。
大変だったでしょう。
本当のプロの歌手はバンドや演奏者を大事にします。
歌の演奏とはどんなものか知っている人はプロですね。
たいていは自分勝手。
バンドってカラオケくらいに思っている人もいます。
困ったものです。
私も大人気なく腹を立ててムキになりましたが、人前で恥をかかせるなんてやっぱり残酷ですよね。
成功すればみんな喜んでくれる・・・
苦労の甲斐がありましたよ。
とわとわさんのようにわかっていただける人は少ないですけどね。
今日はわざわざありがとうございました~
by HOLDON (2015-12-16 17:31)
なんだか、ドラマチックな演奏旅行でしたねえ。
それにしても、さすがHOLDONさんですねえ。
ぜんぶ耳コピして作ったのですね。
えらい。
はげちゃんも、先日、うちの姫が、老人ホームで
ボランティアで、「夜明けの歌」を歌うんだけど
楽譜がないから、耳コピで作ってくれっていわれたんです。
ぜんぶ正確に耳コピなんて面倒だし、バンドの音を
ぜんぶひろうなんて、とても無理だから、和声進行だけ
確認して、あとは、ピアノ伴奏譜を勝手につくっっちゃた(笑)
それなのに、HOLDONさんは、みんな耳コピでつくっちゃうんだから、
すごいなあ、って大感心してました。
この「D」だと、最高音は、「F♯」ですよね。
これは、たしかにバリトンにはむずかしいですよね。
オペラ歌手のバリトンなら、「G」ぐらいまでちゃんと
出しますけど、ふつうはむずかしいでしょうね。
でも、演奏会は、大成功でよかったですね。
HOLDONさんの耳もすごいし、キーを変えて
すぐ演奏しちゃう団員の人もすごい。
いちばん悪いのは、ここのレストランの社長だなあ(笑)
いやあ、おつかれさまでした。
by はげちゃん (2015-12-16 20:55)
>はげちゃん、
おはようございます。
どこも歌は大変なんですねぇ。
はげちゃんも耳コピ経験でしたか。
おっしゃるように和声進行だけ確認しただけでも立派に歌えると思いますよ。
実際はそんなケースが多いですね。
でも、バンドを馬鹿にされたようなので意地になったのです。
ちゃんとフランクシナトラのアレンジを持っている、と見せてやりたかったのです。
結果、みんな幸せが一番。
誰かがいつまでも意地っ張りだとみんなが不幸。
あの時でも、
うちのバンドはこの譜面しかありません、と意地っ張ればあの歌手、みんなの前で声が出ないまま終わったでしょう。
はげちゃんはきれいなテノールでしたね。
この曲はテノールの人が歌った方がきれいですね。
はげちゃんも現役のころはたまに遊びで歌われたかもね。
もう一度歌って欲しいな。
この歌詞が好きなんですよ。
これが自分の人生だった・・・って
録音でもあれば聞かせてくださいね。
今日はありがとうございました~
by HOLDON (2015-12-17 07:07)